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​ドガ

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Edgar Dogas

私の名はエドガー・ドガ

私も「第一回印象派展」の発起人の一人だ。

​私は10点の作品を出展した。全体的にみてこの展覧会は不評だったが、私の作品『オフィスの肖像』(下の作品)は好評だった。

私の好みはアングルやダヴィッドのような古典的技法による風俗画やそれに近いものだ。それに屋外での製作も私の好みではない。

だから、いわゆる「印象派」的な技法とは違うのである。

そんなわけで「印象派展」という名称に反対だった。

展覧会の名称が「印象派展」になったおかげで私は「印象派」の一人と思われているが、違うのだ。

ただ、この会の仲間たちであるピサロ、モネ、ルノワールなどのように新しい絵画芸術を目指すという方向性においては考えが一致していた。みんな既存のサロンの在り方にはうんざりしていたからね。

この「印象派展」は合計8回開催されたが、私はそのうち7回に出展している。出展できなかったのはモネやルノワールによって出展を反対されたことが原因だ。彼らとはいろいろと意見の対立があったためだが、ピサロのように全展出展したかったのだが残念だった。

私ははっきり物を言う性格なので、仲間からも少々煙たがられていたようだ。私が生涯独身でいたのもそんな性格のためだったのかもしれない。

 

後世の人々の中には私を「印象派」の一人として見る人がいるようだが、それは間違っている。

しかし、この「印象派展」によって私の作品も売れ知名度が上がったことは確かだ。

私の作品、チョット観てもらえないかな。

​そして気に入ったものがあったら買ってもらいたい。

『オフィスでの肖像』

1973年 油彩 キャンバス 73x92cm

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上の作品はアメリカのニューオリンズの綿花事務所での光景だ。

​第一回印象派展に出展し好評を得た。

手前のシルクハットの人物が叔父、新聞を読んでいるのが弟のルネ、左端のシルクハットがもう一人の弟アシル。

​私の母はアメリカのニューオリンズの出身なのだ。そのためアメリカには親戚も多い。この作品は1872年に渡米した時に描いたもの。

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